会長:師田 信人                                  
東京都立小児総合医療センター脳神経外科

 第46回日本小児神経外科学会を2018年6月8日、9日の2日間にわたり東京、赤坂の紀尾井カンファレンスで開催することとなりました。
 今回のテーマは「小児神経外科手術」です。小児神経外科を取り巻く課題は様々ですが、小児神経外科の原点である外科手術そのものを正面から取り上げたいと思います。単に手術の術式・技量を論じるのでなく、どのような変遷を遂げて現在の術式をとるに至ったのかも含めて議論できればと思います。そのため、副題として「50年の歩みと挑戦・危機管理」をつけました。日本小児神経外科学会創設からもうすぐ50年ですが、この間の先達の歩みを振り返り、診断・手術器具に制限がある中でどのように小児神経外科手術を切り拓いてきたのかを、危機管理の問題も含め考えてみたいのです。難しい手術をどのように安全に行うかも大切ですが、手術合併症についてどう回避するか、どう対応するかについても率直に意見交換できればと思います。また、日本小児神経外科学会(発足当時は研究会)創設時の話、あるいは日本こども病院神経外科医会が始められた頃の話は、若い会員の皆さんにも大いに刺激になると思います。歴史を通して過去の教訓に学び、現在の自分たちの手術の背景を知り、この情報化時代における将来の小児神経外科手術に思いを馳せる、そんな学会にできればと願っています。
 今回は、日本小児神経外科学会認定医制度の実質的な開始後、初の学会となります。今学会では、シンポジウム、特別講演、各種セミナー、コ・メディカルセッションと並び、会員の皆様の要望に応えられる一般会員向けの教育セミナー・Hands onセミナーも予定しております。
 会期中には韓国小児神経外科学会(KSPN)とのjoint sessionを開催します。KSPNの代表は中堅小児神経外科であるLee先生にお願いしております。ご存じの方も多いと思いますが、国際的にも自分の専門分野である脊髄発生異常を中心に活発に活躍されている女医さんです。KSPNメンバーとの交流も含め皆さんの積極的な参加・発表をお願いします。とりわけ若い会員の皆さんには、日韓小児神経外科交換留学制度を念頭に親睦を深めていただけたらと思います。
 海外からは例年以上に招待演者が参加します。アジアから中国のMa先生、台湾のKuo先生、そして欧米からBrookmyer先生、Jallo先生、DiRocco先生、Thomale先生、Collins先生がいらっしゃいます。発表から学ばせてもらうだけでなく、ぜひ会場内で個人的にもつながりをもち、将来につながる交流のきっかけにしてもらえるように積極的に関わっていただければと願っています。

 

 小児神経外科医にとって外科手術は自分たちの拠って立つ基盤です。先端技術の導入だけでなく遺伝子情報までが術式のあり方に影響を与える現在において、最善の外科治療は何かを考える機会にしていただけたら幸いです。多くの皆様の参加を、心よりお待ちしております。

 

2017年7月

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